中華スマホ新ブランドのGretelから発売されている「Gretel GT6000」の実機レビュー。
大容量バッテリーやデュアルカメラ搭載といった機種は最近低価格の中国系Androidスマートフォンでも増えている気がしますが、GT6000は「6000mAhバッテリー」「LTE対応」「デュアルリアカメラ」を搭載しながら、セール時で100ドルを切る価格が特徴のモデルです。(サンプル貸出:GearBest.com)
目次
Gretel GT6000 実機レビュー 【開封】
まずはGretel GT6000を開封して、デザインをチェックして行きたいと思います。(※Xiaomi Mi6で撮影していますが、画像ファイルが大きいため幅680pxにサイズ変更し、写真をアップロードしています)
箱を開けるとスマートフォン本体、ACアダプター、USBケーブル、SIMピン、説明書、TPUケース、保護フィルムなどが付属しています。最近の中華スマホはケース含めてフルセットになっているものも多いですね。この手のブランドだとケースなんかもフィットするものでバリエーションがないので、購入時点で付属させるのは賢い方法なのかもしれません。
ACアダプター。公式スペックによれば充電は9V/2Aの急速充電に対応しています。
スマートフォン本体を確認してみます。まずはフロント部分から。
ホームボタンは押し込み式ではなく、タッチ式。指紋認証センサーも。…Android Marshmallow以降は、100ドル前後の機種でも指紋認証対応の中華スマホがほとんどになってきた印象です。
バックパネル。濃いめのブラックはメタルっぽい見た目の素材になっており、シンプルです(公式サイトではパーツにメタル素材採用としていますが、感触的にはプラとメタルの真ん中くらいでしょうか)。マットな質感で、ガラスパネルのように指紋がつきまくる心配がないのは良いです。
microUSBポートと、ボトムスピーカー。スピーカーの音質については、音量を最大(そこそこラウド)にすると音割れが確認できましたが、端末の価格を考えれば許容範囲の音質かと思います。
サイドボリュームキー、電源ボタンが配置されています。
SIMトレイ。nano + nano SIMのデュアルSIMになっており、片方のSIMスロットはmicroSDカードスロットです。
背面カメラ部分をチェック。デュアルレンズ13MP+1.3MPということで、こちらも後ほど確認していきます。
本体のサイズ感をhonor 8(左)と、Gretel GT6000(右)で比較してみます。GT6000はディスプレイサイズが5.5インチということもあって一回り大きめで、厚みも6000mAh電池搭載ということもあり、そこそこに厚いです。
ちなみに以前honor 8とUlefone Power 2を比較した時のサイズ感はこんな感じになっています。↓Gretel GT6000も低価格かつ6000mAhの大容量バッテリーを搭載しているので、同ジャンルの中華スマホと同じく、少し分厚いのは間違いありません。ただ、Gretel GT6000はかなり安いのですが。
日本語設定はありました。切り替えて利用可能です。
OSバージョンはAndroid 7.0 (Nougat)。
UI(Appドロワーなし)
GT6000のホーム画面。ホーム画面のUIとしては、まずドロワーがないタイプです。もちろんこれらはランチャーなどをインストールすれば変更は可能。
比較的シンプルなので、初期UIで使っていても、特に苦にはなりません。ただ、アイコンがほとんど同じ色になっているので、Google系アプリでどれがどのアプリなのか、少し見つけにくい部分も。
ランチャーをインストール、設定してしまえば変更できるので、今回はnova Launcherに変更しておきました(画像なし)。アイコンはこちらの方がずっとみやすいです。
RAM / ストレージ
2GB RAM、16GB ROM(初期空きストレージ10GBと少し)です。microSDカードスロットに対応しているので、必要であれば外部メモリも利用可能です。
Mediatek MT6737 クアッドコアCPU
プロセッサー(SoC)にはMediatekの「MT6737」を採用しています(公式スペック)。CPUは4コア(最大1.3GHz)、GPUはMali-T720となっており、全体的にはエントリーモデルといった印象です。
CPU-Zの表示ではMT6735。
ベンチマークスコア
参考までに、MT6737 + 2GB RAM +16GB ROMのスペックでベンチマークスコアも確認してみます。
…バッテリーテストの際にYoutubeを視聴し続けてみると処理遅れががっつり確認できるので、ゲーム向きではないです。ヘビーなゲームをする方なら、他の機種を選ぶべきでしょう。
Antutu Benchmark V6.2.7
総合:28908
- 3D 2273
- UX 12606
- CPU 10048
- RAM 3981
Geekbench 4
- シングルコア 550
- マルチコア 1521
- グラフィックス関連 1065
アプリの使用感と挙動について
AnTuTu Benchmarkアプリが一度クラッシュしたくらい。それ以外は特になんともないですが、すでにプロセッサー、RAMの部分でも確認したように、MediaTekのエントリークラスSoC、クアッドコアCPUなので、3D描写の多いゲームなどには不向きです。
ディスプレイ 5.5インチ, HD, IPS
5.5インチの少し大きなIPS(LCD)ディスプレイで、解像度は1280×720のHD。少し間隔があり、以前利用したことのあるFREETEL Priori 4っぽいかもしれません。
個人的な意見にはなりますが「バッテリー特化なら他は削って極限まで安くしてほしい」という部分があり、正直バッテリーが大容量であれば、HDディスプレイでも問題ありません。むしろ価格が安くなっているのが嬉しいくらいではないでしょうか。
マルチタッチは5点。今のところタッチ操作にも大きな問題を感じることはなく、最低限利用する上で問題ないことを確認しています。
デュアルリアカメラ
13MP+1.3MPのデュアルレンズを背面に搭載しているのも、Gretel GT6000の特徴ではあります。ということで、カメラ機能もレビューしてみます。
まずはカメラアプリのUIからチェック。シンプルにカスタマイズされているようで、フォト、ビデオ、ボケモード、パノラマモードなどがあります。特にマニュアルモードというモードが存在しませんが、カメラ機能をメインに買う人はいないかと思うので、特に問題ないでしょう。
カメラ画質ですが、あまり期待しない方が良いです。(撮影スーパー初心者の私からすると)価格帯の中華端末デュアルカメラではまともにボケモードで撮れた試しがなく、Gretel GT6000も簡単に良いボケ感のある写真を撮るのは難しい気が。価格なりと思っておいた方が良いです。
※以下13MP設定にてGretel GT6000で撮影した写真のみ、フルサイズで掲載しています。
場所によっては、という気もしますが、honor 8やXiaomi Mi6などと比較するのはかわいそうですが、Bokehモードはあまり実用的ではないような。通常モードで撮影をおすすめします。
↓13MPのカメラ自体はそんなに悪くないような気がするので、Bokehモードでも時間をかければ割とくっきり絞って撮れることも。
値段を考えれば許容範囲な気もしますが、カメラ機能をメインで使いたいなら、もう少し名の知れたブランドで他の機種を選んだ方が良いかも知れません。
LTE通信・Wi-Fi
China UnicomのSIMを刺してみましたが、LTE(4G)は掴んでいるようです(3Gも掴んでいました。対応バンド的にはWCDMAですね)。当ブログでは基本日本国外で端末を利用しているので、対応バンドに関しては販売サイトを参照お願い致します。
Wi-Fi接続(2.4GHz b/g/n)は、今回バッテリーのチェックをYoutube+Wi-Fi無線接続で流しっぱなしにしたのですが、その段階では問題なく接続されているようです。
Gretel GT6000、超大容量バッテリーの電池持ちをレビューしてみる
GT6000の最大の特徴は「安くて6000mAhバッテリー」という部分なので、電池持ちと充電時間も確認してみます。
Youtubeを流しっぱなし(Wi-Fi/モバイルデータ接続)で電池持ちをチェック
最初はモバイルデータ通信とBluetoothでYoutubeを視聴しながらエクササイズを行い、その後Bluetoothが切った後はWi-Fi接続でYoutubeで連続動画視聴を行っています。明るさ半分、後半少し途切れた場面もあったようですが基本仕様そのまま流しっぱなしで、フル充電からならネット接続含め12時間連続視聴がいけそうな感じでした。
充電時間(9V/2A)を付属チャージャーで試す
6000mAhということで、ACは急速充電対応とのことですが、結構充電時間はかかりました。フル充電まで3時間程度でしょうか。充電が多くなってきたところで、速度が緩やかになっているようです。
※Ulefone Power 2の場合はこれよりも充電速度が早かったのですがチャージ中熱持ちが確認できたので、GT6000で充電中に体感の発熱をそこまで感じなかったのは良かった部分かもしれません。
Gretel GT6000実機を触ってみての所感
- 安くて大容量バッテリー
- スペックはそれなりで、とにかく安い
- LTE / 低価格 / とにかくバッテリー容量重視の方に
Gretel GT6000をざっくりレビューしてみましたが、電池持ちがメインで、LTEに対応し他のスペックは抑え、価格をできる限り低価格に抑えている、という、とにかくバッテリー特化の機種です。
もう一つ気になっていたデュアルリアカメラの性能は「簡単に綺麗な写真を撮る」のは少し厳しいと言わざるをえない状態なのですが、13MPのカメラは明るい場所であればそんなに悪くないです。メインで使うことはおすすめしません。
ですので、「とにかく安くて(LTE対応)、電池の持つ5.5インチスマホ」が欲しい方にはグッとくる端末なのかもしれないというのが第一印象。ある意味、スペックそのままの感想です。
Ulefone Power 2なんかは少し価格がプラスになりますが、USB – microUSBのOTGケーブルが付属します。Gretel GT6000もOTGケーブル付きでリバースチャージ対応(実際にGT6000がリバースチャージできるかは試せていませんが)であればもっと良いかもしれないですね。
今回のレビューは短期間の利用なので機種の全てを試すことができなかったので参考程度にみていただきたいのですが、価格の安さとバッテリー容量は本物。低価格でとにかく電池の持つ機種が欲しい方は、購入の選択肢に入れておいても面白いかもしれません。