以前から噂されていたHUAWEIの新プロセッサー「Kirin 970」が正式発表。Kirin 960より上のフラグシップSoCとなるこちらのチップセットは、最大2.4GHzのオクタコアCPU(A73@2.4GHz×4 + A53@1.8GHz×4)、GPUにはMali-G72 (MP12)を採用しており、TSMCの10nmプロセス、またオンデバイスのAIを搭載しており、クラウドAIと合わせてMobile AIもアピールしたSoCとなっています。
HUAWEI Kirin 970はフラグシップのモバイルAI搭載チップセット
HUAWEIは、IFA 2017にてフラグシップモデルのSoC「Kirin 970」を正式発表。Hisilicon Technologies設計のKirinシリーズで、HUAWEI P10やHUAWEI Mate 9に採用されている「Kirin 960」の後継となるチップセットです。
Kirin 970のスペック
MODEL | Kirin 970 |
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製造プロセス | TSMC 10nmプロセス |
CPU | 4x Cortex-A73 @ 2.4GHz 4x Cortex A53 @ 1.8GHz |
GPU | Mali-G72 MP12 |
AIプロセッサー | NPU (Neural Processing Unit) |
メディアプロセッシング | 2160p60 HEVC & H.264 Decode 2160p30 Encode HDR10 |
RAM | 4x LPDDR4 |
LTE | LTE Cat 18 |
フラッシュインターフェース | UFS 2.1 |
TSMCの10nmプロセスとなっており、CPUはARM Cortex-A73とA53から成るオクタコアCPUで、電力効率は20%向上。GPUにはARM Mali-G72(MP12)を採用しており、20%の性能向上や50%の電力効率を実現しているそうです。
NPU(Neural network Processing Unit)というAI処理用のプロセッサーが搭載されているのも大きなポイントで、オンデバイスAIによって助くるケジューリング、ロードバランシング、メモリー割り当て、UIレンダリングやイメージ処理などに活用ができるそうな。
ISPも強化されており、スループット(25%↑)やレスポンスタイムの向上(↑)、高速フォーカス、モーションシューティングが4レベル、ローライト撮影時のノイズ軽減などが盛り込まれています。
またHUAWEIがすでに採用しているようなデュアルカメラの性能は、これらのデュアルISPとソフトウェア、またオンデバイスのAIによってさらに向上するとしており、今後Kirin 970が搭載されるスマートフォンは今まで以上にカメラ性能の向上が期待できるかもしれません。
LTEはCat .18をサポートしており、より高速通信が可能に。DSDSにも対応し、SIM1で4G、またSIMで2G/3G/4G利用といったことが可能に。
Kirin 970は次期ハイエンドモデルとなる「HUAWEI Mate 10」に搭載される予定。こちらの発表は10月16日と予告されており、またティーザー画像ではよりベゼルレスになるような示唆もあり、注目しておきたいところです。
Source : HUAWEI, Android Authority