Xiaomi Mi MIX 2Sが届いてからしばらく経ちますが、初回のレビューやTwitterでも言及したようにハイエンド機としてのゲーミング性能に少し疑問があったので、少し期間を設けて色々確認してみました。公開が遅くなってしまったのですが、ゲームしばらくプレイしてみて思うところもあったのでメモしておきます。(サンプル提供:GearBest)
目次
Xiaomi Mi MIX 2S ベンチマークスコア
まずは簡単にXiaomi Mi MIX 2Sのベンチマークスコアについて紹介します。クアルコムのSnapdragon 845を搭載しているのでハイエンド機なわけですが、25万点近い点数は出ています。
【テスト環境】テスト時点で最新のGlobal Stable ROM(MIUI 9)です。
- 端末:Xiaomi Mi MIX 2S(M1803D5XA)
- SDM845、6GB RAM、128GB、オリジナル国際版
- MIUI ROM:MIUI 9.6 | Global Stable ROM(9.6.4.0 | ODGMIFD)
AnTuTuベンチマーク
上記はAnTuTuベンチマーク Ver 7.1.0で計測した結果です。手持ちの端末のハイスコアでいうと25万点近くで、連続計測では20万を切るときもありました。これまでの端末と比較すると、あまりスコアが安定しません。
実際のゲームプレイ
今回はよくプレイしているMarvel Future Fightと、最近プレイし始めたPUBG MOBILE(PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS Mobile)で試してみました。
まずはマーベル フューチャーファイトですが、なぜかこのゲームだけハイエンドなSDM845であるにも関わらず、そこそこガクつきます。アプリとの相性の可能性もありますが、数回MIUIのアップデートやアプリ側のアップデートがあっても特に改善せず。
グラフィックス最高設定の状態で、Snapdragon 835を搭載したOnePlus 5TやXiaomi Mi MIX 2の方が快適に動きました。ただし他のゲームに関しては特段気になるフレーム落ちのような挙動を示すことはなかったので、このゲームに関してだけ言えばアプリとの相性のような気もします(初回の描写設定が最小になっていたりもするので)。いずれにせよ、SDM835搭載機の方が現状快適です。(Snapdragon 660を搭載したXiaomi Mi A2の方が快適でもあったので、Mi MIX 2Sとこのアプリ自体の相性が現状あまりよくないんだと思います)
追記:Marvel Future Fightの挙動が改善したようです。最高のグラフィックス設定で動かしても、ガクガク動く感じが解消されました。YouTube動画でみると(撮り方が下手なので)分かりにくいですが、Snapdragon 835を搭載したAndroidスマホ並みにサクサク動いています。MIUI自体のアップデートはしていないのでアプリ側で何か変更があった可能性がたかそうですが、どれが要因で改善したのかは分かりません。
次にPUBG MOBILE。GraphicsがHDR、Frame RateがUltra、Anti-aliasingがONでプレイしましたが、ハイエンド機らしいサクサクした動作でした。ただクラシックなんかで生き残ると1回あたりのプレイ時間は結構な時間になるので、ケース越しでも発熱が少し気になります(また発熱を帯びてくると、プレイ中は問題なかったですが、ロビー画面がなぜかガクガクになりました)。
ただこちらもSnapdragon 835を搭載したMi MIX 2やOnePlus 5Tと比較して格段に良いかというと、特にそんなことも感じません。むしろ発熱の面でXiaomi Mi MIX 2Sの方が気になるところがあり、個人的にプレイしているゲームのみなら現状Mi MIX 2やOP5Tの方が使い易いなと思うところも。
CPU monitorで発熱も確認してみましたが、これらも同じゲームアプリを同じプレイ時間で見てみると、例えばOnePlus 5Tなんかの方が表示温度自体は低く抑えられています。数値で見ているだけなので実際に内部がどうなっているかは分かりませんが、実使用の面ではゲームプレイに関してはOnePlus 5Tの方が今のところ良い印象です。
(リズムゲーに関してはpasoju.comさんが詳しくレビューしているので、そちらを参考にどうぞ)
MIUIのゲームスピードブースターをONに
Xiaomi Mi MIX 2SのMIUI 9 Global ROMには「Game speed booster」という機能が搭載されており、これを使うとバックグラウンドのプロセスをストップしてプレイするゲームアプリ用にメモリースペースを空けたり、CPUをブーストしてくれたりするようです。この設定はプリインしているセキュリティアプリから見ることができます。
- Connection Priority(接続優先度):オンラインゲームでネット接続を優先するときにONにする
- Restrict Background Sync(バックグラウンドでの同期を制限する):バックグラウンドでの同期を全てストップする設定
- Prevent Switching Network(ネットワークの切り替えを防止する):例えばネットワークの接続が弱いとWi-Fi⇄モバイルデータ通信の切り替えが自動で行われたりしますが、これらのネットワーク切り替えをOFFにする設定
- Clear Cache(キャッシュをクリア):オンにすると、自動でキャッシュをクリアしてくれる(手動でキャッシュクリアをする必要がなくなる、例外アプリを設定可能)
- Answer Calls Hands Free(ハンズフリーで電話に応答):ONにすると、該当ゲームプレイ時にラウンドスピーカーを利用しての通話になる
- Silent Mode(サイレントモード):ONにしておくと、該当アプリを起動した時にサイレントモードになる
- DND:着信以外の全ての通知をOFFにする
- Turn Off Buttons(ボタンをオフにする):該当ゲームプレイ時、ナビゲーションボタンが非表示になる
- Fix Screen Brightness(画面の明るさを修正する):ゲーム中の画面明るさを一定に保つ
Power ModeをPerformance設定に
MIUIフォーラムでみたときにはスピードブースターにPerformance Mode(CPUをガンガン利用するらしい)があったのですが、利用中のMIUI 9では発見できなかったので、隠れ設定のPerformance ModeをActivity Lancherアプリを使ってオンにしてみました。どれほど効果があるかは不明ですが、とりあえずこれで試してみます。
スピードブースター & パワー設定 Performanceで利用してみましたが、大幅な変化は感じませんでした。ただしこのスピードブースター内の設定で、ゲームモード的に通知をOFFにできるのは良いです。
8月初旬メモ
Snapdragon 845搭載のハイエンドモデルというとやはりSDM835からの大きなステップアップを予想していた部分もあり、ハイエンドなSoCであることには間違いないのですが、時折見せる不安定な挙動のせいで期待していたSDM835より上のパフォーマンスというのは、今のところ感じることができていません。
ただこれがSDM845によるものなのか、MIUIの問題なのか、アプリ側の対応なのか(他にSnapdragon 845搭載端末を持っておらず)だいたいの判断をするのも難しいところなので、とりあえず試せそうなことは試しましたし、今後はアプリ側のアップデート、あとはMIUIをアップデートしてみてどうか、というところは試してみるつもりです。
現状特定のアプリ以外はハイエンド機らしいサクサク具合ですし、発熱とそれ以外は特に気になることもありません。Xiaomi Mi MIX 2Sはカメラが良いので価格を考えれば全然ありだと思うのですが、ゲーミング用途で考えると今のところ筆者的おすすめ度は(価格も含めて)70%くらいで、もしMi MIX 2やOnePlus 5Tから「ゲームプレイ用のみ」で買い替えを考えているなら、プレイするゲームによっては少し待つか、他の機種を見ておく方が良いかもしれません。
数週のうちにMIUI 10(Dev ROM)を焼いて試してみる(公式MIUI 10 Global Stable ROMがまだ来なければ、の話ですが)予定です。
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