Xiaomi Redmi Proの実機レビュー。第一弾のデザインチェック、第二弾の設定やMIUI 8の確認に続き、今回はスペック面やベンチマークスコア、実際のゲーミング性能などをチェックしていきます。
目次
Xiaomi Redmi Proレビュー・スペック
まずはRedmi Proのスペックをチェックしていきます。スペックの異なるモデルにいくつか分かれていまして、プロセッサーがhelio X20もしくはhelio X25(どちらも10コアCPU)、RAMやROMもモデルによって異なります。今回GearBestから購入したのは、RAM3GB、ROM32GBの最小構成モデルです。
MODEL | Xiaomi Redmi Pro (标准版) | Xiaomi Redmi Pro (高配版) | Xiaomi Redmi Pro (尊享版) |
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ブランド | Xiaomi(シャオミ:小米科技) | ||
OS | Android 6.0 Marshmallow / MIUI 8 | ||
ディスプレイ | 5.5インチ OLED 1920*1080 FHD 401ppi | ||
SoC | MediaTek helio X20 10コアCPU 最大2.1GHz Mali T880 MP4 700MHz GPU | MediaTek helio X25 10コアCPU 最大2.5GHz Mali T880 MP4 850MHz GPU | MediaTek helio X25 10コアCPU 最大2.5GHz Mali T880 MP4 850MHz GPU |
RAM | 3GB RAM | 3GB RAM | 4GB RAM |
ROM | 32GB ROM | 64GB ROM | 128GB ROM |
外部メモリ | microSDカードスロット対応 最大128GB (NanoSIMスロットと排他利用) |
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背面カメラ | (デュアルカメラ) 13MPメインカメラ、5MP深度カメラ 5レンズ, F/2.0, PDAF 1080p / 720p 30fpsビデオ撮影 |
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フロントカメラ | 5MP, F/2.0 | ||
バッテリー | ~4050mAh | ||
Wi-Fi | 802.11 B / G / N | ||
Bluetooth | Ver 4.1 Bluetooth HID | ||
対応バンド | GSM B2/B3/B8 WCDMA B1/B2/B5/B8 TD-SCDMA B34/B39 CDMA2000/1X BC0 FDD-LTE B1/B3/ B5/B7/ B8 TD-LTE B38/B39/B40/B41(2555-2655MHz) |
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SIMサイズ | デュアル(Nano + Micro) LTE + 3G同時待受対応 |
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本体サイズ | 151.5*76.2*8.15mm | ||
重量 | 174g | ||
位置情報 | GPS / AGPS / GLONASS / Beidou | ||
センサー | 赤外線 / ジャイロスコープ / 加速度センサ / 近接センサー / 周囲光センサー / ホールセンサ | ||
その他 | USB Type-C | ||
参照 | http://www.mi.com/redmipro/specs/ |
カメラは背面がデュアル仕様になっているのがポイントですが、カメラ性能については別記事で紹介しています。今回のレビューはスペックや性能に特化して確認していきます。
OLEDのフルHDディスプレイ
まずは5.5インチのディスプレイをチェック。解像度は1920×1080ドットのフルHDになっており、200ドル台で購入できるスマートフォンとしては十分綺麗です。
(左がMi Max、右がRedmi Pro)
LCDディスプレイを搭載したMi MAXとOLEDを採用したRedmi Proのディスプレイも比較してみます(サイズの同じもので比較するべきなのですが、Xiaomi Redmi Note 4を持っていません、すみません)。
画像や動画だと少しわかりにくいのですが、OLEDパネルを採用したRedmi Proの方がカラーのコントラストがかなりくっきり表示されています。黒系の描写も他のLCD+フルHDの5インチ台スマホと比較しても綺麗ですね。
個人的にSAMSUNGのAMOLEDディスプレイから有機ELの方が好きなのですが、Redmi ProのOLEDパネルも好印象ですね。
MediaTek helio X20 / X25の性能
MediaTekのDeca core(10コア)CPU搭載のプロセッサーhelio X20 / X25ですが、公式サイトを参照したスペックは以下のようになっています。
MODEL | Helio X20 | Helio X25 |
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型番 | MT6797 | MT6797T |
リリース | Q4 2015 | Q4 2015 |
プロセス | 20nm | 20nm |
CPU | Deca Core(10コア) 64bit 2x ARM-A72 @ 2.1GHz 4x ARM-A53 @ 1.85GHz 4x ARM-A53 @ 1.4GHz | Deca Core(10コア) 64bit 2x ARM-A72 @ 2.5GHz 4x ARM-A53 @ 2.0GHz 4x ARM-A53 @ 1.55GHz |
メモリ ストレージ | Memory Type: LPDDR3 (Dual Channel) Memory Frequency: 800MHz Max Memory Size: 4GB Storage Type: eMMC 5.1 | Memory Type: LPDDR3 (Dual Channel) Memory Frequency: 800MHz Max Memory Size: 4GB Storage Type: eMMC 5.1 |
コネクティビティ | Connectivity: Bluetooth, Wi-Fi, FM Radio, GNSS Mobile Data: CDMA2000, EDGE, FDD / TDD LTE, HSPA +, TD-SCDMA, WDCDMA LTE Category: CAT-6 Specific Functions: Single RF for LTE, WCDMA, TD, EDGE, C2K 14/14 Primary/Diversity RX Ports Wi-Fi: a/b/g/n/ac | Connectivity: Bluetooth, Wi-Fi, FM Radio, GNSS Mobile Data: CDMA2000, EDGE, FDD / TDD LTE, HSPA +, TD-SCDMA, WDCDMA LTE Category: CAT-6 Specific Functions: Single RF for LTE, WCDMA, TD, EDGE, C2K 14/14 Primary/Diversity RX Ports Wi-Fi: a/b/g/n/ac |
カメラ | Camera ISP: 32MP Recording Resolution: 3840 x 2160 Recording FPS: 24/30 Camera Features: Dual ISP with Improved 3A, denoise, de-monsaic, sharpness, Native 3D | Camera ISP: 32MP Recording Resolution: 3840 x 2160 Recording FPS: 24/30 Camera Features: Dual ISP with Improved 3A, denoise, de-monsaic, sharpness, Native 3D |
グラフィックス | GPU Type: ARM Mali-T880 MP4 GPU Frequency: 780MHz Display Resolution: 2560 x 1600 Video Encoding: h.264, h.265 Video Encoding FPS: 30fps @ 4K2K with H.265 and HDR Video Decoding: h.264, h.265 / HEVC, MPEG-1/2/4, VC-1, VP-8, VP-9 Video Decoding FPS: 30fps @ 4K2K, 10-bit with H.264, H.265 or VP9 | GPU Type: ARM Mali-T880 MP4 GPU Frequency: 850MHz Display Resolution: 2560 x 1600 Video Encoding: h.264, h.265 Video Encoding FPS: 30fps @ 4K2K with H.265 and HDR Video Decoding: h.264, h.265 / HEVC, MPEG-1/2/4, VC-1, VP-8, VP-9 Video Decoding FPS: 30fps @ 4K2K, 10-bit with H.264, H.265 or VP9 |
その他 | CorePilot, Imagiq, MiraVision, SmartScreen, Tiny Sensor Hub, UltraDimming | CorePilot, Imagiq, MiraVision, SmartScreen, Tiny Sensor Hub, UltraDimming |
参照 | http://www.mediatek.com/ |
どちらもA72×2 + A53×4 + A53×4というトリクラスター構造になっており、負荷に合わせて異なるCPUが駆動するという仕組みだそうです。これで省電力を実現。
実際にCPU-Zのアプリを利用してみてみると、確かに処理によってCPUコアを使い分けているのかな、という挙動を見せています。
(CPU-Zで表示されているのは、CPU0~3が低負荷用、CPU4~7が中負荷用、CPU8~9がA72で高負荷用になっているようです。)
今回購入したモデルはhelio X20を搭載したモデルなのでX25と比較するとクロックスピードに劣りますが、それでも他社プロセッサーの一歩手前といったスペックでかなり高速です。
Wi-Fi性能
RBB SPEED TEST、Fast Speed Test、Ookla Speedtest.netでWi-Fi速度を確認してみました。どれも送受信50Mbps前後で他のWi-Fi対応機器同様にしっかり速度も出ています。今の所特に問題はありません。
DSDSとモバイルデータ通信
日本国内での格安SIM利用に関しては技適があるので注意していただきたいのですが(はっきり言えませんが)、結果的にLTE+3Gでの同時待受は可能でした。対応バンド的にドコモ系格安SIMのデュアル待受(DSDS)、またau系のCDMA2000にも対応しています。
Redmi Proのベンチマークスコア
次はベンチマークスコアも計測していきます。200ドル台で購入できるスマホとしてはMediatek helio X20ということでかなり良いスコアが出ていました。
AnTuTu Benchmark
AnTuTu Benchmarkテストでのスコア。今回はVer 6.2.6で測定しましたが、合計8万8000点にいかないくらいと、ベンチマークスコアはさすが10コアCPUのhelio X20といったところでしょうか。HUAWEIのKirin上位シリーズ、Qualcomm Snapdrargon 820 / 821搭載のスマートフォンにはさすがに敵わないものの、搭載機の価格帯を考えると「格安スマホ(中華スマホ)界のハイエンドSoC」といった感じです。
Geekbench 4
CPUはシングルコア1563、マルチスコア4386
GPUのスコアは2667。MediaTek Helio X20シリーズは、ベンチマークスコアだけでみると良い結果が多いですね。他の搭載機種を見てもこの辺りに落ち着いているのを見かけます。
3DMark
3DMarkでもベンチマークスコアをチェックしていきます。SLING SHOT EXTREME、ICE STOME EXTREMEなどいくつか確認してみましたが、結果だけみるとそこそこ重い3Dゲームも十分動きそうなスコアになっているのがわかります。
PCMark for Android (Work 2.0 performance)
PCMark for Androidでも計測してみました。やはりMediaTek helio X20シリーズのベンチマークスコアを見ると、2016年後半に発売されたSnapdragon 820 / 821搭載のハイエンドモデルとSnapdragon 650シリーズの間あたりにスコアが落ち着くかと思います。
性能的には、中の上でもさらに上寄りのベンチマーク性能です。
Redmi Proのゲーミング性能
ここまではXiaomi Redmi ProのAnTuTuやGeekBench 4のベンチマークテストを確認してきましたが、実際にどの程度快適にゲームができるかどうかもレビューしてみます。センサーや3Dゲームといったところをチェック。今回は写真のみですが、今後動画もアップするかもしれません。
デレステ
3D標準でも個人的には問題ありません。持ち方によってはスピーカーを塞いでしまうので、イヤホンは必須かもしれません。
Gangstar Vegas
GameloftのGangstar Vegasをプレイ。快適ですね。どのモードでも問題なく使えます。車に乗っている時のセンサー操作もしっかり動いています。
The Trail
Xiaomi Mi MAXをレビューしている時に若干ラグが感じられた「The Trail」。とにかく歩くゲームなのですが、なかなか面白く、そして意外に重いゲームです。ものを集めるのにスワイプしたり動く速度の割には忙しいゲームなのですが、画質MAXの設定でも十分プレイできますね。Snapdragon 650搭載機だと若干もたつく場面があったので、この辺りはhelio x20のパワーが光る部分かなという感じはします。
アスファルト8:Airborne
またまたGameloftの「アスファルト8」。超快適ですね。長時間プレイすると発熱は感じられるものの、パフォーマンス面で不満な面は全くありませんでした。発熱に関しては公式ROMだと少なくなるといった書き込みもフォーラム上で発見したので、真偽はわかりませんが試してみたいところではあります。
Xiaomi Redmi Proのベンチマークスコアとゲーミングまとめ
MediaTek helio X20搭載端末は今回初めて利用するのですが、思っていたよりサクサク動作しており好印象でした。Snapdragon 650などミドルレンジ+αなプロセッサーよりも少し上の実力といったところで、大抵のゲームは快適にプレイできそうです。
次回は注目していたデュアルカメラの性能をチェックしていきます。
(購入:GearBest)
- Redmi Pro / helio X20 / 32GB / Silver / International
- Redmi Pro / helio X20 / 32GB / Gold / International
- Redmi Pro / helio X20 / 32GB /Gray / Chinese and English Ver
- Redmi Pro / helio X25 / 64GB / Silver / International
- Redmi Pro / helio X25 / 64GB / Gold / International
(実機レビュー)